パラグライダー
若き日の素晴らしい体験、パラグライダー
若い頃に、それはもう「寝ても覚めてもパラグライダー」というほどに熱中した時期がありました。
パラグライダーにはそれぐらい熱中させ、引きつける何かがありました。
きっと本来飛ぶことの出来ない人間が容易に空を飛ぶ事が可能となったからではないでしょうか。
当時すでに同じように空を飛ぶ『ハンググライダー』という機体がありましたが、その機体は大きくて、収納時でも長さ4メートル 前後もあります。ですから、通常自宅からフライトエリアの現地まではハイエースなどのワンボックスカーの屋根に固定して運ぶことになります。
という事で、ハンググライダーは機体の運搬・組み立て・解体など、どれをとっても手間とそれなりの装備を要し、私も簡単に手を出せないでいました。
ところが、このパラグライダーは機体はなんとリュックサックに入ってしまう大きさです(^o^)。
移動や飛ぶまでの準備も格段に簡便となりました。
もちろん、飛ぶ方式が少し違うのでどちらが優れているかは、簡単に答えを出すことは出来ません、それぞれ一長一短ありますからね。
しかし、安いコストで簡単に空を飛ぶことが出来るのはパラグライダーに軍配が上がることは間違いありませんし、女性の力でも容易に操作できますので、女性フライヤーもたくさんいましたよ。
私もパラグライダーを初めて知った瞬間、「これは出来る(^o^)」と直感し、日本に上陸してまだ2年経過していない段階で、 長野県木島平スキー場まで足を運び、情報を収集してきました。
パラグライダースクールは、住まいにより近い群馬県水上町に決めましたが、当時は飛行エリアとしてはスキー場が最も多くて、 未明の暗いうちから車を飛ばして山に向かったものです。
自分が飛ぶのに夢中だったので写真は少ししかありませんが、仲間から写してもらった写真がありますのでご覧下さい。
JMBパラグライダースクール宝台樹で初飛行
私が初めて体験したスクールは、群馬県水上町にある宝台樹スキー場でパラグライダー教室を開催していた「JMBパラグライダースクール宝台樹」です。昭和62年(1987年)が開始年という事になります。
私が入校したこの時期は、パラグライダーの黎明期であり、社会的にほとんど認知されていませんでしたね。しかし、これ以降急速にパラグライダーブームと呼ぶべき時期が到来したので、私達は先鞭をつけたといって良いでしょう。
この写真はパラグライダースクールでの練習風景です。緊張するテイクオフなのに、飛ぶのが嬉しくて笑っていますね。(^o^)
練習生用のパラグライダーは、あまり飛ばないように設計された機体となっていますから、練習では「走れー、走れー」というインストラクターが発する言葉が合い言葉のように飛び交っていました。
練習機では地面から数メートルから十数メートルの高さを飛翔し、距離は50メートルほど飛んで着地という状況でした。ちっぽけな飛翔ではありますが、それでも空を飛んだという事に違いはなく、先輩パイロットのように大空を飛ぶぞという思いが日に日に強くなっていき、毎週日曜日何かに取り憑かれたように宝台樹スキー場に通いました。
私とほぼ同じ時期にパラグライダースクールに入校した同期の仲間です。後列中央が私です。この宝台樹スキー場はご存じの方も多いかもです。背後に見えるのは武尊山ですね。
今日は、車の免許試験でいうところのパラグライダーの実地試験の日でした。個別に試験飛行をテストされるわけですが、テイクオフする前に皆で記念写真を撮りました。女性も一人写っていますね。今日は風も良くて、幸いに全員合格となりました。ラッキー (^o^)
パイロットの資格を獲得しますと、一人前扱いとなり、自己の責任に於いて、全国どこのエリアでも一人でフライト出来る事となります。
★パイロット番号2056(1989年取得) JA310-033861(埼玉県)
長野県木島平村の木島平スキー場
長野県木島平村にあります木島平スキー場の山頂からのテイクオフの瞬間です。
基本的に上昇気味の風がないと飛べないパラグライダーですから、強い北風の吹き付ける冬にフライトできるエリアは本当に限られています。
冬場のそんな数少ないエリアといえる、この木島平スキー場のテイクオフの場所は北向きになっていますが、斜面を駆け上がる上昇気流も思いの外強くて、よほどの荒天でなければ飛べるという事で人気のエリアでした。写真は私が今まさに飛び出そうとしているところですね。テイクオフの瞬間というのは、無事に機体が展開するかどうか…。とても緊張する時でもあります。
楽しかったフライトも間もなく着地となり終了ですね~。
テイクオフと同じぐらい緊張するのが、このランディングの時です。特に指定された場所に降りる、つまり写真のような指定ターゲットを狙うような場合は、特に慎重に進入アプローチを描かなければなりません。
ご覧のように雪が積もったランディングエリアは積雪50cmといったところですから、厚い雪に覆われた地表面はとても柔らかいので、骨折などのアクシデント事故の損傷が軽く済む反面、滑空進入になった場合は足を取られるので逆に危険な場合も出てきます。
このランディングでは、直径4m程の丸い円の中に強引に持って行こうとしていますが、もう少しのところで外してしまいました。でも写真の中にかなり遠くのところで機体を収納している人が一人居るでしょう~。失礼ですがその方と比べたら、大成功と言えるでしょうか~。(^o^)
伊豆半島の大室山&城ヶ崎海岸
伊豆半島の城ヶ崎海岸の近くにある大室山からテイクオフした時の写真です。標高は580mほどですが、海風が強く吹き付け比較的安定したアゲインストの風の機会も多く、とても人気のエリアでした。見晴らしも最高です。大室山は観光客も多く、そうした観光客を上空から眺めるのは悪い気がしませんね。(笑)
ただ山頂の火口付近は乱気流に注意する必要がありますし、ランディングエリアが狭く初心者泣かせのエリアでもあります。私も二度ほどヒヤッささせられた事がありましたが、幸いに事故には到りませんでした。(^o^)
今日は、残念ながら風が弱くテイクオフポイントよりも上に上げる事は出来ませんでした。しかしながら、「天気が良くても飛べない」という事もあるパラグライダーですから、こうしてフライト出来ただけでもラッキーと言うものですよ。
大室山火口よりも上昇すると、見渡せる範囲は広大となりロケーションは抜群です。広く城ヶ崎海岸などの海岸線はもちろん、伊豆高原の山々の深遠な山並みの重なりなどを満喫できますから、フワフワと飛んでいるだけで気持ちよくなるエリアですね。(^o^)
グラン・ボレ パラグライダースクールエリア
群馬県沼田市にあります三峯山(関越道沼田インターに隣接しています)で、三峰山山頂からテイクオフし気持ちよく飛んでいる時の写真です。
このエリアは、「グラン・ボレ パラグライダースクール」が管理していまして、フライト確率の高いエリアでした。機体は、「ZX」といいまして当時最も飛ぶといわれた機体です。(^o^)
二機体しか写真には写っていませんが、この日もたくさんの機体が混在してフライトしていました。初心者からベテランまで混在してフライトするのが一般的ですから、正直結構危なっかしい場面にも少なからず遭遇します。つまり空中衝突ですね。誰もが注意はしていますが、現状では避けがたく発生しているのが現状です。
そうしたリスクがあったにしても、パラグライダーは上昇気流が強い場合はテイクオフした場所よりもはるか高いところに上がる事が可能ですし、信じられないかもしれませんが、何時間でも飛んでいる事が可能です。トイレに行く必要も出てきますから、あまり長時間のフライトは現実問題として不可能ですけどね。フワフワと浮いている時は至福の時と言って良いでしょう。
パラグライダーによるフライトで、最も危険が伴うといわれているのが、着陸つまりランディングの時です。アゲインストの風の強さと方向にもよりますが、実際に非常にリスクの高い時もあります。ハイッ
テイクオフした時は、良い風向きだったのにランディングする頃には風が強くなり、乱気流も更に入ってきた…。などというケースも少なからずあるんですよ~。
しかしながら、どれほどランディングリスクが高くてもテイクオフした以上は必ず着陸しなければならないですね。ランディングする場所は、たいがい広い草地などになっている場合が多いです。ランディングエリアは広ければ広いほどプレッシャーは低く抑えられますから安心・安全という事になります。
この写真の時は、ご覧のようにほぼ完璧にランディングする事が出来ました。(^o^)
- トップページ
- パラグライダー