ロンドンパラリンピックフルマラソン競技の様子

Athens 2004 Paralympic Games
マラソン観戦記

日本選手団結団式・壮行会

アテネ2004パラリンピック観戦記

 

9月19日
選手村の様子/Men's 10000m T11-Final

選手村の様子

高橋選手らは、11日に無事アテネに到着し、選手村での自分たちの部屋も確定したようですが、日本選手団は選手村に 到着してビックリ(^^;)だったようです。
詳細は割愛しますが伝わってくる情報では、アテネ選手村は障害者にとって使い勝手が悪く、かなり“難儀”しているという話 ですね……。

しかし、国際大会というのは現地での生活も競技の内と認識する必要がありますからね。
他国との条件は同じ!その困難な状況を克服し日本選手団は奮闘して頂きたいですね(^o^)。

パラリンピックアテネ大会の開会式は17日ですし、高橋選手が最初に出場する10000m決勝は、19日の夜の部に予定されていま す。

ですから、しばらくは時差ボケ解消に努めたり、選手村の食事などに慣れるようにしたり、トレーニングパターンを身体に覚えさせたり……。
アスリートとしての通常の生活のリズムを構築するのが最初の課題ですよね。

アテネ国際空港に到着してすぐに第一報の到着メールをくれた高橋選手は、それ以降暇を見つけては、メールを頻繁に日本に向けて発信 してくれましたよ(^o^)。

選手らは、アテネ滞在期間中にパラリンピックに関わる情報を、外部に漏らしてはいけないと言う規則が設けられているため、 ごく限られたu1メーリングリストのメンバーだけにメールが配信されていたようです。

『U1メーリングリスト』メンバーへの投稿ですが、メールの冒頭にはきまって、カリメーラ(おはよう/こんにちわ)とか、ヤーサス(こんにちわ)とかのギリシャ語を冒頭に入れ てきます(^o^)。

初期に投稿された文面は、選手村内外の様子や高橋選手自身の心境などの披瀝が多かったですね。
選手村の生活に慣れてきますと、伴走の中田選手・神原選手の体調も含めて、本番に向けてトレーニングと調整についての文面 も増えてきました。

ここで、アテネ選手村での生活の様子を垣間見ることの出来る高橋選手の投稿を、二通紹介しましょうね(^o^)。

 

「高橋選手の選手村からの経過報告メール文」

日本の皆さん、カリメーラ!!(おはようございます)。
u1です。
14日の朝を迎えました。
朝晩は肌寒く、暖房がほしいくらいです。
北東の風が、吹いています。
日中は陽射しが強く、皮膚がジリジリします。
日中30度、夜は12度くらいです。

話しは変わりますが、こちらで販売しているミネラルウオーターは、全て硬水のようです。
予想していたことですので、航空便で送った水(約50リットル、水代は、5千円、しかし送料は8万円)が、役立っております。
Hさんから戴いた電気なべがフル活用しています(^o^)。
選手村の料理は24時間食べ放題ですが、味が……?。

ご飯はありますが全てタイ米です。(ご飯というより、別の食べ物と言った感触)
パスタ、パンなどは独特の香辛料を使った料理が多いです。
硬くて顎が、疲れるどでかい肉などなど……。

選手村の中で一番おいしいと好評の、食べなれたマクドナルドがあります。
佐藤のご飯、缶詰、カップラーメン、味噌汁など日本から送った食品約35キロ(中身は、1万円程度、しかし ながら、送料は、58000円)が役立っています。

「高橋選手の選手村からの経過報告メール文」

こんにちは。
u1です。
13日にメディカルチェック(クラス分け)を行いました。
14日はマラソンコースを試走と見学をいたしました。

15日から抜き打ちドーピング検査が始まりました。
そして10000m競技に向けて、1000mのインターバル走を5本行いました。

1本目  3.19
2本目  3.22
3本目  3.19
4本目  3.22
5本目  3.23

思ったより体が動いてくれて、中田さんから本番では35分は切れるだろうと言われましたので、その言葉を信じて走りたいと 思います。

10000m競技に向けて、気持ちを集中していきたいと思います。

体がアテネに慣れてきたせいか、とても暑く感じます。
では、また御連絡いたします。

 

Men's 10000m T11-Final

19日夜の19時35分、スケジュールどおりMen's 10000m T11-Final は、スタートしたもようです。
10000mエントリーメンバーは13人で、34分台までの選手が8人も居るとの事!。
上位入賞を狙って、かなり厳しい戦いとなる事が予想されますよね~(^^;)。

競技前日には奥様からメール配信があり、高橋選手は“自己新をねらうつもりで走る”と語ったとの報告がありました。

そして20日未明、高橋選手の奥様から『チームu1』へ競技結果の投稿があり「34分36秒日本記録で4位入賞!!」との、短い 文面の第一報が私たちの元に届きました(^o^)。

そして今度は高橋選手自身からも競技の様子を伝えるメールが届きましたよ~(^o^)!。

 

「高橋選手の選手村からの経過報告メール文」

日本の皆様、カリメーラ!!(おはようございます)。
u1です。

10000m競技決勝が終了しました。
結果は下記の通りです。

1位 Henry Wnyoike 31:37:25 (ケニア)
2位 Carlos A.Ferreira 33:17:30 (ポルトガル)
3位 Andrea Cionna 33:59:98 (イタリア)
4位 Yuichi Takahashi 34:36:69 (日 本)
5位 Bob Matthews 34:47:66
6位 Ricardo Vale 35:02:93
7位 Nicolas Ledesma 35:42:03
8位 Yoshihide Fukuhara 35:52:89 (日 本)
9位 ACOSTA Pedro 36:06:13
10位 MOSSO Martin E. 36:39:14
11位 ESQUIVEL Clemente A. 37:05:11

1分03秒自己ベストを更新しましたが、メダルに手が届かずちょっとがっかりしています。

悔しいです。悔しいです。
この悔しさをバネに、マラソンでは最高のパフォーマンスを発揮したいと思います。

応援してくださいね。(応援メールを、お待ちしております。)

では、夜になりましたのでこの辺で失礼いたします。
明日20日の予定は、マラソンコースの下見です。

 

高橋選手は、驚くことに自己記録を1分03秒も更新しての4位入賞を果たしました(^o^)。

1分03秒もの自己記録更新ですよ~~(^o^)。
一度にこれだけ更新しちゃったなんて信じられませんよね。

彼のアテネ前の記録は2003年3月16日、第6回 九州パラリンピック陸上競技選手権大会での記録が最高で、 35分39秒41でした。
この記録で日本新記録を更新しました。それと同時にアテネA標準も突破したという訳です。

でもこの時だって手加減したわけではなく、アテネに行けるか行けないかの瀬戸際で、死ぬ気で飛ばしたのですからね。

いずれにしても、伴走の中田選手の話によると、前半は抑え気味に入り、後半ギヤチェンジしてメダル獲得を目指し飛ばしたという 話をしてくれました。

高橋選手と伴走の中田選手との息のあった走りの上に築いた、素晴らしいT11クラス日本新記録でしたね。本当におめでとうございました(^o^)。

  
Men`s 10000m T11-Final
Rk Npc Athlete Result
(KEN) WANYOIKE Henry 31:37.25 WR
(POR) FERREIRA Carlos A. 33:17.30
(ITA) CIONNA Andrea 33:59.98
(JPN) TAKAHASHI Yuichi 34:36.69
(GBR) MATTHEWS Bob 34:47.66
(POR) VALE Ricardo 35:02.93
(MEX) LEDESMA Nicolas 35:42.03
(JPN) FUKUHARA Yoshihide 35:52.89
(MEX) ACOSTA Pedro 36:06.13
10 (COL) MOSSO Martin E. 36:39.14
11 (MEX) ESQUIVEL Clemente A. 37:05.11
  (CHN) ZHANG Zhen DNF
  (ITA) DURANTE Carlo DQ IAFF 164.7
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